商品説明 | |
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生産地 | フランス ボルドー地方 グラーヴ地区 ペサック・レオニャン |
商品名 | シャトー・オー・ブリオン・ルージュ |
作り手 | Chateau Haut Brion |
格付・認証 | ボルドー メドック 格付け第一級 |
生産年 | 2003年 |
色 | 赤 |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | フルボディ |
ブドウ品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン |
パーカー・ポイント | 95点 |
飲み頃 | ~2024年 |
飲み頃温度 | 16℃~18℃ |
推奨保存環境 | 温度=10℃~16℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 「ボルドー第4版より」 これはジャン・デルマにとって最後のヴィンテージとなった。彼 はこの年引退し、息子のジャン=フィリップに道を譲り、デルマ家 がオー=ブリオンのセラーを管理するという90年近い伝統は続い ている。老デルマのキャリアが始まったのは1961年で、やはり30 年以上もオー=ブリオンで仕事をした父親の跡を継いだ時のこと だった。この年、グラーヴのヴィニュロンたちは母なる自然がも たらした気まぐれな天候を克服するという難事に挑んだのだが、 完ぺき主義者のデルマは万事をうまくこなした。地域内での競争 では抜きん出た、この年、1989年、1961年、1959年といった偉大なヴィンテージとも肩 を並べるのだが、これらのどの年とも違って、この年のメルロの 収穫が始まったのは前代未聞の早さ(8月25日)で、9月15日ま でには全収穫物のとり入れが済んでいた。さらにショッキングな ことに、並はずれて深遠なオー=ブリオン・ブラン用のブドウは、 なんと8月13~15日に摘まれたのである!2003年のオー=ブリオンには、このヴィンテージらしい豪勢さ や弱い酸が見られるが、2000年よりもさらにタンニンのレベル が高い。深みのあるルビー/紫色をしており、クランベリー、日 に焼けた土、ミネラル、青や黒系の果実の趣の古典的なアロマが ある。口蓋にあたると、相当な豊かさや強烈さが感じられるが、 ブドウの過熟感や重さはない。収穫は36hl/haという低収量に切り詰められたため、中核部の深みや甘さも良好だ。100点満点の1989年の高みに到達するとは思えないが、見事なつくりの、幅のある、ミディアムからフルボディのワインだ。精力、新鮮さ、偉大な舌触りが感じられるが、予想される飲み頃:2009~2025年。 |
シャトー・オー・ブリオン
Chateau Haut Brion
メドック外からメドック格付けに選ばれた唯一のシャトー
いちはやくシャトーでの熟成を行うようになった1855年、メドック地区にあるシャトーの中から格付けを決める際に、このシャトー・オー・ブリオンだけが特別にメドック以外のグラーヴ地区から1級に選ばれた、という所からも当時のオー・ブリオンが高く評価されていたことがうかがえます。
オー・ブリオンは珍しくその歴史の始まりがはっきりしています。1525年にボルドー議会の職員であったジャン・ド・ポンタックがリブルヌ市長の娘ジャンヌ・ド・ベロンと結婚した時、ジャンヌが持参したのが「Haut-Brion(オー・ブリオン)」と呼ばれる土地でした。そして、1549年に現在のシャトーの建設が始まり、1649年からオーナーとなったポンタック家のアルノー3世の時代にワイン造りが始まりました。
彼が澱引きやウイヤージュを始めた事により、より良い長期熟成が可能になったため、イギリス市場で人気が高まりました。チャールズ2世の時代には王室でオー・ブリオンがサービスされたという記録も残っています。18世紀の終わり頃からボトリングがシャトーで行われるようになった為、熟成もシャトーで管理できるようになりました(当時ボルドーのワインは熟成させる前に樽で販売されていた中、オー・ブリオンが先駆けて瓶熟成を行う様になりました)。
フランス革命の際にオーナーのジョセフ・ド・フュメルが処刑された後、所有者は彼の親族から転々としますが、1836年から1922年まで、ラリュー家がオーナーとなり、その間1855年に格付け1級に選出されます。そして、1935年にニューヨークの銀行家、クラレンス・ディロン氏がシャトーを購入。その孫娘ジョアン・ディロンがルクセンブルグ公国の殿下と結婚し、シャトーを引き継ぎ、現在はジョアンの息子であるロベール殿下がオーナーを務めています。
近年のオー・ブリオンのワイン造りを支えてきた支配人のデルマス一族は、ジョルジュ・デルマス、ジャン・ベルナール・デルマスと引き継がれ、現在はジャン・フィリップ・デルマスが支配人を務めています。
クローン選別等、細部まで注意深く進められる栽培、醸造
オー・ブリオンはボルドー市内のすぐ南に位置するシャトー。地区としてはペサック。畑で栽培されているのは、メルロー45%、カベルネ・ソーヴィニヨン44%、カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド1%。クローンの選別に早くから注意を払っており、1975年にはINRA(フランス国立農学研究所)と連携し、クローンの栽培・研究を行ってきました。現在は実験も含め500種以上のクローンを栽培しています。
自然酵母で発酵を行っていますが、醗酵時の温度管理は大切です。オー・ブリオンでは1961年にボルドーで初めてステンレスの醗酵槽が使われるようになりました。これにより醗酵温度が管理しやすくなりました。
醗酵後にそれぞれのタンクを注意深く試飲し、先を見据えながらグラン・ヴァンとセカンドラベルのキュヴェに選別していきますが、若木の区画のキュヴェがセカンドに使われる事が多いです。その後マロラクティック醗酵を行い、年によりますがグラン・ヴァンは新樽にて20か月熟成されます。オー・ブリオンでは、自らのセラーで熟成用の樽を作っています(一部か全数かは不明)。
格付けは赤のみでも、白も人気も高い
ファーストラベルの「シャトー・オー・ブリオン」のセカンドラベルが、「Le Clarence de Haut-Brion(ル・クラランス・ド・オー・ブリオン」。1935年にシャトーのオーナーとなったクラレンス・ディロン氏の名前がつけられています。2007年からはこの名前ですが、2006年ヴィンテージまでは、「Chateau Bahans Haut-Brion(シャトー・バーンス・オー・ブリオン)」という名前で販売されていました。熟成は20~25%新樽にて18~22か月。年間平均生産量は5,000~7,000函。
「Chateau Haut-Brion Blanc(シャトー・オー・ブリオン 白)」は、3ヘクタールにも満たない小さな畑で作られる、ボルドーで最も高級な辛口白ワインのひとつです。ブドウは、セミヨンとソーヴィニヨン・ブランがほぼ50%ずつで、熟成は新樽50%にて9~12ヵ月。年間平均生産量は450~650函。
「La Clarte de Haut Brion(ラ・クラルテ・ド・オー・ブリオン)」は、シャトー・オー・ブリオン白とシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン白のセカンドラベル。2009年がファーストヴィンテージです。 2008年ヴィンテージまでは「Les Plantiers du Haut-Brion(レ・プランティエ・デュ・オー・ブリオン)」という名前で販売されていました。熟成は40~50%新樽にて9~12ヵ月。年間平均生産量は1,000~1,200函。