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村名ジュヴレ・シャンベルタンに匹敵するようなA.C.ブルゴーニュ ルージュ。カルト的な人気を誇るデュガ ピィの片りんを味わえる、入門編の一本です。 | |
生産地 | フランス ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ地区 ジュヴレ・シャンベルタン村 |
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商品名 | ブルゴーニュ・ルージュ |
作り手 | ベルナール デュガ ピィ |
格付・認証 | A.C. ブルゴーニュ・ルージュ |
生産年 | 2014年 |
色 | 赤 |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | ミディアム~フルボディ |
ブドウ品種 | ピノ・ノワール 100% |
ガイドブック | -- |
飲み頃 | 今~ |
飲み頃温度 | 16℃~18℃ |
推奨保存環境 | 温度=10℃~16℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 |
カルト的な人気を誇るベルナール・デュガ・ピィ
ジュヴレ・シャンベルタンでカルト的な人気を誇るベルナール・デュガ・ピィ。同じくジュヴレ・シャンベルタンのスター生産者の一人、クロード・デュガは従兄である。
超高品質のワインの評価は非常に高く、世界中の評価誌から高い評価を受けています。フランスではもちろんの事アメリカでも高評価を得る数少ない生産者です。入手の難しさはクロード・デュガと同じかそれ以上ともいわれています。
デュガ・ピイはかつてブドウを栽培し、造ったワインの大半を「メゾン・ルロワ」等超一流のネゴシアンに売っていましたが、1980年代後半に元詰めを始めるや否や、爆発的な人気を博しジュヴレ・シャンベルタンでトップクラスの評価を得る様になります。現在でも全生産量の3割程度(若木から作られたものや、場所的に品質の劣るもの)はネゴシアンに売却し、高品質のワイン作りを保っています。
ジュヴレ・シャンベルタン内では5ヘクタールほどと小さいドメーヌながら、マゾワイエール・シャンベルタン、シャルム・シャンベルタン、マジ・シャンベルタンと3つの特級畑を擁し、他の一級、村名畑も全てジュヴレ・シャンベルタン村にあります。
近年、コート・ド・ボーヌにもブドウ畑を広げ、現在では畑の総面積は10ヘクタール程度となっていますが、デュガ・ピィの要はジュヴレ・シャンベルタンである事に変わりはありません。
ジュヴレ・シャンベルタンで造られる数々のワイン
そのジュヴレ・シャンベルタンでは複数の区画をアッサンブラージュした「キュヴェ・クール・デュ・ロワ(Cuvee Coeur de Roy)」のほか、単一クリマで醸造される「レ・ゼヴォセル(Les Evocelles)」。プルミエ・クリュは「フォントニー(Fonteny)」、「コルヴォー(Corbeaux)」、「ペリエール(Perriere)」をアッサンブラージュした畑名なしのキュヴェのほか、単一クリマものの「プティット・シャペル(Petite-Chapelle)」「ラヴォー・サン・ジャック(Lavaux Saint Jacques)」「シャンポー(Les Champeaux)」。グラン・クリュは「マジ・シャンベルタン(Mazis-Chambertin)」「シャルム・シャンベルタン(Charmes-Chambertin)」「マゾワイエール・シャンベルタン(Mazoyeres - Chambertin)」、そしてグラン・クリュの中でも王様「シャンベルタン(Chambertin)」が作られています。
マゾワイエール・シャンベルタンは隣接するシャルム・シャンベルタンを名乗る事もできますが、デュガ・ピィでは別々に醸造しています。正確にはマゾワイエール・シャンベルタンが3分の1混ざったシャルム・シャンベルタンとマゾワイエール・シャンベルタン単独のワインが造られています。その理由は、マゾワイエール・シャンベルタンを最初に所有したが、シャルム・シャンベルタンと隣接していた区画の為土壌の性質に差が見られなかった為。その後2004年に買い足したマゾワイエール・シャンベルタンは土壌の性質が違い、ワインの性格も全く違うために、単独のキュヴェ「マゾワイエール・シャンベルタン」として造っています。
昔ながらの手法を残す、細やかな畑仕事
ブドウの栽培方法は化学肥料を止め、堆肥を用いたり、2003年にすべての畑でビオロジック栽培に転換が完了、一部ではビオディナミ栽培も導入しています。
10ヘクタールのブドウ樹の平均樹齢は65年にもなります。デュガ・ピィのワインの美味しさの秘密は細やかな畑作業から来ています。トラクターで耕すと、土が硬くなってしまうため、小さな畑ではトラクターを使わずに、昔ながらに馬を使って耕しています。
複数の顔を持つ、濃厚な色調の奥深いワイン
醸造法はクロード・デュガ同様、低温マセレーションはしません。また、完全除梗のクロード・デュガ対し、ベルナール デュガ・ピィはアペラシオンによって梗を残しています。量的に恵まれた年でも1樽しか出来ないシャンベルタンとマジ・シャンベルタンでは100%全房。マゾワイエール・シャンベルタンでは60-70%、シャルム・シャンベルタンでは40-50%の梗を残しています。セニエ法は行わず、マロラクティック発酵は自然のまま行っています。1991年からは清澄も濾過も止め、純粋なワイン造りを追求しています。プルミエ・クリュ以上はすべてフランソワ・フレール「FranCois Frere」の新樽を100%使って熟成されます。
ベルナールの考えは「ジュヴレ・シャンベルタンのワインは長期熟成させるため十分な抽出が必要」一般的に恵まれないヴィンテージと言われる年でも、デュガ・ピィのワインはとびきり濃厚な色調で人々を驚かせます。かといって、抽出をし過ぎて重くなりすぎる事もなく、緻密な構造とキメの細かなタンニンながら、新鮮味も感じさせるバランスのよさが彼のワインの素晴らしいところです。熟成させるとまた違った素晴らしさも楽しめます。長期間の熟成によって開花する素質も十分に備えているのです。
こうやって造られるワインは、色調ははっきりしているがどれも濃縮感に優れ、それぞれのテロワールの違いも感じられる深い味わいに仕上がっています。