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通常のヴィンテージではカベルネ・ソーヴィニョンを主体に、メルロとカベルネ・フランをブレンドしますが、2001年ヴィンテージはカベルネ・ソーヴィニョン100%となっています。カベルネ・ソーヴィニヨンの個性をはっきりと持ちつつも、バルバレスコ独特のテロワールの個性をも持ち合わせる、まさにスーパーピエモンテと言えるでしょう。若い時には渋みが強く、複雑味にあふれていますが、熟成をえてワインの色はほとんど黒に近い濃い赤で、カシスのような果実味溢れる味わい、堅固なストラクチャーに、とても心地のよいタンニンを持つエレガントなワインで、柔らかなタンニンと一緒に黒系果実味のアタックが心地よく、アロマがそのまま長く深い余韻へと続いていきます。独特のスタイルながら世界中で人気が沸騰、ぜひ一度は飲みたいワインです! | |
生産地 | イタリア ピエモンテ州 |
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商品名 | ダルマージ |
作り手 | ガヤ |
格付・認証 | -- |
生産年 | 2001年 |
色 | 赤 |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | フルボディ |
ブドウ品種 | カベルネ・ソーヴィニョン 100% |
ガイドブック | パーカー・ポイント 94点 |
飲み頃 | 今~2021年 |
飲み頃温度 | 16℃~18℃ |
推奨保存環境 | 温度=10℃~16℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 |
イタリアワインの生産者の中でも、世界一有名といっても過言でもなくトップに君臨するイタリアワインの王様「ガヤ(ガイア・ガイヤ)」。
ガヤの歴史は、17世紀半ばにさかのぼります。
初代のジョヴァンニ・ガヤ氏がスペインのカタルーニャ地方から17世紀にイタリア北部・ピエモンテ州のランゲ地方の小さな村、「バルバレスコ」に移住。その後1859年にバルバレスコ村に設立された後、代々続く家族経営のワイナリーです。2代目の時代には、現当主であるアンジェロ氏の祖母、クロチルド・レイ女史がワイン造りに参加し、徹底して品質にこだわるスタイルを造り上げました。彼女の信念は現在に至るまで、ガヤ社の理念として受け継がれており、その名は、「ガヤ・エ・レイ」としてワイン名にも残っています。そして3代目、アンジェロ氏の父にあたるジョヴァンニ氏の代に、現在もガヤのフラッグシップである、バルバレスコが高い評価を受けたことによってイタリアワイン界のトップとしての地位を確立します。
そんな「GAJA」~ガヤ~がイタリアワイン界のトップ生産者として、世界的に有名そして人気になったのは、4代目の現当主の「アンジェロ・ガヤ」氏の代になってからです。アンジェロ氏は、前代の父ジョヴァンニ氏が購入したバルバレスコの単一畑「コスタ・ルッシ」、「ソリ・サン・ロレンツォ」、「ソリ・ティルディン」を含む素晴らしい畑と一緒に代々続いてきたガヤ家の伝統を上手く引き継ぎながら、イタリアワイン界に様々な革命を起こしていきます。
小さな区画毎に徹底した栽培管理
その中でも代表的なのが、今やイタリア高級ワイン界では当たり前となっている「単一畑のワインの生産」と「フレンチオークを使ったバリック熟成」の導入です。
アンジェロ氏は、バルバレスコ・バローロにある最高の区画からブルゴーニュのグラン・クリュ、プルミエ・クリュのワインように、単一畑のワインを造り始めます。1995年までD.O.C.G.として出荷していたバルバレスコとバローロをD.O.C.ランゲとして出荷を開始します。その変更は、決して質を落とすというものではなく、D.O.C.はD.O.C.G.より質が劣るというものではく、ただ区画が異なるだけにすぎず、その土地のテロワールを表現するというガヤ独自の考えに基づいています。
そしてバルバレスコ最高の区画から単一畑の「ソリ・サン・ロレンツォ」「ソリ・ティルディン」「コスタ・ルッシ」と3種類の単一畑を、バローロでは「コンテイザ」「スペルス」という2種類の単一畑キュヴェをリリースします。ブルゴーニュのグラン・クリュ、プルミエ・クリュのようなガヤの単一畑のワインは世界中で大人気となり、大変高い評判を得ました。
昔ながらにこだわった醸造法
また、ピエモンテ、バルバレスコでは大樽を使った熟成が伝統的に行われていましたが、この小樽でのバリック熟成を取り入れ、試行錯誤の末、軽めの抽出でもネッビオーロの良さを引き出すとともに、タンニンも程よいワインを仕上げる様になります。今でこそ多くの生産者がこういった醸造過程でワインを造っていますが、大きな樽で自然に任せて発酵させていた当時としては革新的であり、ガヤが革新的なネッビオーロのワインを造り始めたことは、ピエモンテ全体に大きな変化をもたらしたのです。
それは古来の味とは異なるバローロが造られるようになったことから、昔からのやり方を守り続ける伝統派との間との意見が分かれることになりましたが、1980年代バローロ・ボーイズと呼ばれる小規模生産者たちの台頭によって、バリック熟成派が主流となりました。
その他にもフランス系のブドウ品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」や「シャルドネ」の栽培をして自社ワインの品質を向上させるなど、常に新しいワイン造りの道を研究し続けているのです。
そんな「GAJA」~ガヤ~(ガイヤ)はイタリアを代表するワイン評価ガイド「ガンベロ・ロッソ」でも何度も最高評価を獲得し、まさにイタリアワイン界の帝王の名を欲しいままにしています。このようにイタリア国内はもちろんの事、世界的にも成功を収めた「GAJA」~ガヤ~(ガイヤ)は、ピエモンテだけにとどまらずに、1990年代以降新しいワインの可能性を求めて、トスカーナ州のモンタルチーノ地区やサッシカイアと同じタイプの土壌のボルゲリ地区でもワインを生産しています。
「ダルマージ」という名前
ダルマージ」という名前は、このワインが出来るまでのストーリーに由来しています。
4代目の現当主の「アンジェロ・ガヤ」氏がピエモンテの質の良いブドウ畑に植えてあったネッビオーロを引き抜き、カベルネ・ソーヴィニヨンを植えた時、近くにいた父親のジョヴァンニ氏が「DARMAGI!(ダルマージ!)」(ピエモンテの方言で、なんて残念なことをの意。)と叫んだのが由来と言われています。
当時、ピエモンテでも最高の区画のバルバレスコで、当たり前の様に植えられ上質なワインを生み出していたネッビオーロを抜いて、カベルネ・ソーヴィニヨンを植える行為はまさに常軌を逸した行動に見えたことでしょう。
「アンジェロ・ガヤ」氏の考えは「ブドウの品種は何であれ、土壌さえ良ければ質の高いブドウが育つ。」でした。
世界の目をピエモンテに、バルバレスコに向かせるためには、まず世界に知られている国際品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」でなければならないと考えたのです。そうすれば、いずれこの土地に、ピエモンテに、バルバレスコに、そしてガヤという造り手に世界中の目が向くはずだ、と。
この考え方はずばり的中し、世間の注目をダルマージが集めることになり、そしてガヤに、バルバレスコに、ピエモンテに、注目が集まる事となりました。