ムーリスの3大シャトーの一つ、シャトー・プジョー
シャトー・プジョーはシャトー・シャス・スプリーン、シャトー・モーカイユと並んで、知る人ぞ知る銘醸地ムーリス(ムーリザン・メドック)を代表する三大シャトーの一つです。
メドック中央部に位置するムーリス(ムーリザン・メドック)はメドック格付けのシャトーがない為、見逃されがちなアペラシオンですが、評判の良い小規模なプチ・シャトーが数多く軒を連ねる穴場的地区です。
シャトー・プジョーは1544年にさかのぼれる、歴史ある古いシャトーのひとつです。当時シャトー・プジョーとその周辺地域は「ラ・サル・ドゥ・プジョー」と呼ばれていました。この「ラ・サル・ドゥ・プジョー」は当時ガストン・ダイル氏が所有していて、現在のシャトー・ラ・トゥールの「ラ・トゥール・サン・ランベール」の付属施設でした。このムーリス地区で最高のテロワールといわれるプジョーのエリアにて、18世紀にはシャトー・ベイシュヴェルのオーナーであるマルキ・ドゥ・ブラスィエールの姉妹であるマダム・ドゥ・モンモラン・サン・エランが所有していましたが、1806年M・アンドレ・カステン氏がシャトー・プジョーを購入します。その後1880年に土地を三分割してしまいます。1920年、フランソワ・テイユがその土地の三分の一を購入します、まずテイユ家は、かつて分割された土地を再び統合する事に着手します。1981年フランソワの死後は2人の息子がシャトーを引き継ぎ、さらに1997年に7人の子供たちにより、「株式会社ジャン・テイル」が創設され、以降長年テイユ家によって高い品質のワインが造られきます。そして2008年にサン・テミリオンのクロ・フルテのオーナーとしても知られるキュヴリエ家が購入、新たな歴史を築いています。シャトーを購入したフィリップ・キュヴェリエ氏は、2001年にサン・テミリオンのプルミエ・グランクリュ・クラッセのクロ・フルテを買収し品質を向上させたことでも知られています。現在醸造チームにはル・パンのニコラ・ティエンポン氏と人気醸造家のステファン・デュルノンクール氏が加わっていて、さらなる品質向上が期待されています。
ムーリスのワインの典型
シャトー・プジョーのスタイルはムーリスのワインの典型であると言えます。深みのあるルビー色で、しっかりとしたストラクチャーを持っており、タニックである。若いときには渋く、硬いこともあるので、やわらかくなり、熟成するには、通常最低でも6年から8年間寝かせる必要があると言われています。隣のシャス・スプリーンより熟成に時間がかかる事が多いですが、非常に長い熟成をするポテンシャルを持っているのも特徴です。
日本ではそれほど知名度は高くはありませんが、ヨーロッパのワイン通の間では非常に人気が高く、実力的には格付けシャトーの品質だと言われています。事実、クリュ・ブルジョワのコンテストでも何度も優勝しているほどで、1855年の格付けの際には、ムーリスから格付けシャトーは生まれませんでしたが、ワイン評論家の権威、ロバート・パーカー氏も「格付けの見直しが行われるとしたら、5級以上に格付けされるだろう」と高い評価をしています。現在はムーリス(ムーリザン・メドック)の中で「クリュ・ブルジョワ」に格付けされています。
ラ・サル・ド・シャトー・プジョーはシャトー・プジョーのセカンドで、樹齢の若いブドウの区画から造られます。
醸造はコンクリートタンク、ステンレスタンク、木樽を併用し、熟成は2年使用バリックで12ヶ月行い、その後瓶詰めされます。
チャーミングな果実味とほどよく主張する適度なタンニンが心地良く、赤身の肉などの料理を引き立てる食事に合わせたいワインのお手本です。
Information | |
ムーリスの3大シャトーの一つシャトー・プジョーのセカンド。古樽熟成のクラシカルで落ち着きのある風味。丸みを帯びた2007年。 | |
生産地 | フランス ボルドー地方 メドック地区 ムーリス |
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商品名 | ラ・サル・ド・プジョー |
作り手 | シャトー・プジョー |
格付・認証 | A.C. ムーリ=ザン=メドック |
生産年 | 2007年 |
色 | 赤 |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | フルボディ |
ブドウ品種 | メルロ 68%、カベルネ・ソーヴィニョン 24%、カベルネ・フラン 7%、プティヴェルド 1% |
ガイドブック | -- |
飲み頃 | 今~ |
飲み頃温度 | 16℃~18℃ |
推奨保存環境 | 温度=10℃~16℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 |