Information | |
樹齢60年以上の固有品種「クシノマヴロ」がうみ出す優美な世界。軽やかで、トマトやハーバル且つアーシーな要素もあり、エキゾチックなアロマやエレガントな質感を持ちます。醗酵:ステンレス・タンク 熟成:フレンチ・オーク樽225-500L 18カ月(新樽比率10%) | |
生産地 | ギリシャ ノーザン・グリース マケドニア |
---|---|
商品名 | カリ・リーザ |
作り手 | キリ・ヤーニ |
格付・認証 | PDO アミンデオン |
生産年 | 2015年 |
色 | 赤 |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | ミディアムボディ |
ブドウ品種 | クシノマヴロ 100% |
ガイドブック | -- |
飲み頃 | 今~ |
飲み頃温度 | 16℃~18℃ |
推奨保存環境 | 温度=10℃~16℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 |
キリ・ヤーニ Kir-Yianni
伝統とモダンが見事に融合!冷涼な産地マケドニア地区で生まれる鮮烈にして忘れられない味わい
ギリシャを代表するアイコンワイン「キリ・ヤーニ」
世界のTOPソムリエや評論家、マスター・オブ・ワインがギリシャ最高峰の造り手として認める「キリ・ヤーニ」。そのルーツは現代のギリシャワインの中では非常に珍しく、1879年からワイン造りを行ってきた老舗ワイナリー「ブタリ・ワイン」にあります。
「ブタリ・ワイン」は、それまでアンフォラを使用しワインが保管されていたギリシャにおいて、最初に瓶詰めを行った歴史ある蔵でもありギリシャワインのルネッサンス時代の幕開けの象徴とも言えるワイナリーです。そして当時からネゴシアンとしてワイン造りを行ってきました。
キリ・ヤーニの創設者であるヤーニス・ブタリス氏はブタリス家の4代目で、ギリシャの多彩なテロワールに早くから目を向けた先駆者でした。そして、ネゴシアン的なワイン造り(ブドウを購入しワインを醸造する)ではなく、テロワールを重視した小規模ながらも、高品質なワインを造りたいという確固たるビジョンと熱い情熱を持ち、1997年に自身で優良地区に畑を購入。母体である「ブタリ・ワイン」から一人独立し、「キリ・ヤーニ」を立ち上げました。
【キリ・ヤーニがこだわるブドウ「クシノマヴロ」】
ギリシャ随一と言われる高貴な黒ブドウ“クシノマヴロ”。その銘醸地として名高いノース・グリース(北ギリシャ)地方に位置する銘醸地ナウサとアミンディオンがキリ・ヤーニの舞台です。
北ギリシャ、ヴェルミオン山の南東に位置する海抜150-300mの産地がナウサ地区。そして南西部の海抜700mの産地がアミンデオン地区です。
キリ・ヤーニは「クシンマヴロ種」を中心に、この地で伝統を守り且つ、革新的なワイン造りを行い高い評価を集めるようになりました。
一方、「ブタリ・ワイナリー」は現在、ビールやスピリッツも扱う巨大飲料メーカーに成長。現在もネゴシアンとしてブドウを購入し、良質なワイン造りを続けています。
2000年代に入り、創設者ヤーニス・ブタリス氏の2人の息子で海外で経験を積んだ醸造家でもあるステリオス氏とミハリス氏がワイン造りに加わりました。若い2人が加わった事で、更なるテロワールワインへの追求が始まり、徹底的に固有品種とテロワールの研究が行われました。
「良いワインは醸造所でうまれ、卓越したワインは畑で誕生する」というキリ・ヤーニの哲学を基軸とし、伝統を重んじると同時に、改革・革新を恐れず新たなプロジェクトクトを推し進めてきました。
畑から消費者に至るあらゆる分野での専門知識を深める事で、北ギリシャに点在する素晴らしいテロワールを世に広め、ギリシャワインの国際的認知度を高めることも大きなビジョンとして取り組んでいます。
そして今日、「キリ・ヤーニ」がうみ出す唯一無二の味わいは、ギリシャを代表するアイコンワインとして高く評価されています。
世界のワイン評論家やマスター・オブ・ワインが大絶賛
ジャンシス・ロビンソン(MW)氏をはじめ、ギリシャ人MWであるKonstantinos Lazarakis氏や、日本在住の日本人としてはただ一人のMWである大橋健一氏をはじめ、多くのMWがその品質を高く認め最も推薦する、ギリシャ最高峰のワイナリーの一つとして知られています。
※マスター・オブ・ワイン(MW)
現在、有資格者は世界で僅か340名程。ロンドンに本部を置く、ワイン業界最高峰の資格制度です。大橋氏は2015年にMWに認定されました。
新旧の融合がうみ出す、ギリシャワイン
現在、新たな進化を遂げることを目標にブタリス家の5代目を中心に醸造・栽培チームが一丸となり邁進しています。キリ・ヤーニのプリンンシパル、それは「改革が伝統」を築くと言う考えに基づきます。地場伝統品種に目を向け、テロワールの研究を進める事でギリシャ固有品種の可能性を広げる事ができます。更には最新の醸造技術も用いることで、現代のワイン愛好家、消費者に求められる「高い品質の“プロフェショナル”なワイン」をうみ出すことも大きな目標に掲げ、ワイン造りに取り組んでいます。
例えば、クシノマヴロ。
クシノマヴロは皮が薄いですが一粒の種の割合が多く(3つほど)、酸が高い。この結果ワインのスタイルは「ネッビオーロに似た特徴を持つ品種」として良く例に出されます。トータルフェノール(タンニン量を計測)では、1本のワインあたりネッビオーロが約3g有るのに対して、クシノマヴロも3.8gとどちらもタンニンが強いことがわかります。
ネッビオーロもクシノマヴロも皮が薄い品種ですが共に種の比率が多く、タンニン成分が強い。
この特徴を更に協調させる醸造がとぢらの産地でも伝統的に行われてきました。これは抽出度合(マセレーション)の長さです。伝統的な造りだとマセレーション期間が40日間ほどにもなるそうです。このような醸造由来のタンニンが伝統的なクシノマヴロの特徴にもなっています。
現代ギリシャでは、この伝統的な醸造を土台により洗練されたワインを目指し、2012年『バーガンディ・プロトコール』なる取り組みがギリシャ北部で始まりました。
これは、渋く乾いたタンニンでは無く、ピノ・ノワールのようなソフトで綺麗なワインに仕上げてはどうかという考えから始められたプロジェクトです。
キリ・ヤーニでも、この新しい取り組みが用いられ、ワイン醸造にいかされています。
(一例)
1.コールドマセレーション 20日間ほど低い温度でゆっくりと優しく抽出し、エレガントなタンニンを目指す。
2.醗酵温度? 最高26度と低い温度で醗酵
新旧の技術の融合は、醸造方法だけでなく栽培する品種にも見られます。
キリ・ヤーニは現在プレミアムラインのワインをクシノマヴロ100%で醸造し、ナウサとPアミンデオン地区からの二つの異なるPDOワインを生み出しています。
また、固有品種100%のワイン以外にも、固有品種x固有品種、固有品種x国際品種のブレンドを産出し、そのスタイルは白、ロゼ、泡、赤ワインと多種に亘ります。
こうして、固有品種という伝統に現代的なブドウや、醸造技術を用いることで、素朴さとクリーンな要素を合わせ持った上質なワインを造り出しているのです。