Information | |
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「モリン」とは、16世紀に建てられた粉ひき水車小屋です。ファビオと祖母との思い出の場所であり、また勤勉なコネリアーノの人々への敬意も表しています。畑は、サント ステファーノ ディ ヴァルドッビアーデネとサン ピエトロ ディ フェレットにあり、標高は200mです。このワインには、2つの畑の重要な要素が詰まっています。サント ステファーノの畑は、専属契約する農家のアルベルトが管理しています。プロセッコ生産者にとって、サント ステファーノというのは最も良い葡萄ができると考えられています。フランスで言えば、プルミエ クリュのようなものです。氷河によってもたらされた畑で、ミネラル感のある土壌になっています。そのお陰で、グレラはよりフローラルな味わいになります。フェレットの畑は、フローラルというよりは、フルーティな葡萄になり、リンゴやバナナといった風味をもたらします。9月の第2週から3週に手摘みで収穫し、注意深く選別します。短期間の低温でのマセラシオンの後で、非常にソフトに圧搾します。マセラシオンにより、より成分が抽出され、ワインに骨格を与えます。すべての製造行程は、デリケートなバランスをくずさないようにチェックします。圧搾後、濁った状態の果汁を5~10度に冷やしながらステンレスタンクにしばらく置きます。10~12時間後、果汁の澄んだ部分が沈殿物と分かれ、発酵が始まります。醸造は、18~20度に保ちながらステンレスタンクで、約15~20日かけて行われます。澄んだグレラのスティルワインに、特別に選別した酵母と希望する泡の量を得るために必要な量の砂糖を加え、発泡させます。すべての過程は、14~16度に保たれ、20~25日間かかります。出来上がったスパークリングワインを、-4度に冷やします。フィルターを通し、瓶詰めします。明るい麦藁色。クリーミーな泡立ちで、洗練されています。香りはフレッシュで、クリーン、レネッタ種のリンゴ、ライチを思わせます。口に含むと、まろやかで生き生きとして、果実味はよくバランスがとれ、新鮮です。 | |
生産地 | イタリア ヴェネト州 |
商品名 | モリン エクストラ ドライ プロセッコ スペリオーレ |
作り手 | ザルデット |
格付・認証 | プロセッコ スペリオーレ D.O.C.G. |
生産年 | 2014年 |
色 | スパークリング・白 |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | 辛口 |
ブドウ品種 | グレラ 100% |
ガイドブック | -- |
飲み頃 | 今 |
飲み頃温度 | 4℃~8℃ |
推奨保存環境 | 温度=10℃~16℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 |
ザルデット Zardetto
単一品種で造る高品質ワインを
イタリアで最も偉大なシェフも認めたプロセッコ専門の生産者!
ザルデットは、1969年、現当主ファビオの父、ピノ ザルデットによって設立されました。この年は、プロセッコがDOCに認定された年でもあります。
その当時のイタリアでは、バルクワインとテーブルワインばかり造られていました。葡萄品種が何かと研究する事も無く、色々な品種を混ぜこぜ、畑の状況も全くダメでした。ほんの一握りの優れた生産者のみが、単一品種をボトリングしており、その一人がピノ ザルデットでした。「ワインから土壌や地域が分かる事が大切だ」ということを雑誌や新聞で訴えていました。
1970年代に現当主ファビオが醸造学校を卒業し、父の後継者となるべくワイン造りに参加しました。この醸造学校はファビオの祖父も父も通った、イタリアで最も古くからあるコネリアーノの醸造学校です。ファビオはそこでスパークリングワインを専門に勉強してきました。当時プロセッコはイタリア国内でも全くの無名で、地元以外では知られていませんでしたが、ファビオは、以前からプロセッコ造りに興味を示していた父に「なぜスパークリングワインを造らないのか」と掛け合いました。そして樽を売りタンクを購入し、プロセッコ専門のワイナリーになったのです。畑や醸造設備に投資し、プロセッコの質を追求しました。当初はとても苦戦の連続で、今のように世界に受け入れられるような品質のプロセッコを造るのは、困難な道のりでした。
単一品種で造るという高品質なプロセッコを造るというのは斬新でした。ファビオはそのプロセッコを持って、イタリア中のトップレベルのレストランにあちこちに持って回りました。彼は、このフレッシュでアロマティックなワインであるプロセッコの良さを、きっとイタリア中の人が分かってくれると確信を持っていたのです。そして、その努力によって、プロセッコはイタリア中で知られるようになりました。プロセッコの良さに最初に気付いたのは、イタリアで最も偉大なシェフであるグアルティエーロ マルケージでした。当初、マルケージも、イタリアに質の良いスパークリングあるとは思っていなかったのですが、試飲をして気に入り、彼のレストランで使われるようになったのです。
品質向上への並々ならぬこだわり
その後も、現在に至るまで、ザルデットでは常に品質を向上させています。
良い品質は良い葡萄からしか得られません。良い葡萄を獲得するのはまさに競争です。現在、12軒の農家と契約していますが、その畑は全て丘にある優れた畑です。ザルデットは、他のワイナリーよりも高い価格で葡萄を買う代わりに、契約農家に一番に選別してもらい良い葡萄のみを買っています。農家は、ザルデットに葡萄を買ってもらうことを誇りに思っています。いずれの畑も急斜面にありますので、作業は全て手作業で行います。また、畑仕事にも携わるやり方をしています。
醸造の際、最も注意している点は酵母選びです。プロセッコに適した酵母を1,000以上の中から選んでいます。また、醸造学校と提携しており、新しい酵母が見つかるとザルデットが試し、良いものと分かれば開発を進めます。ですからザルデットでは常に最良の酵母を用いています。
また、他のプロセッコメーカーが導入していない、特別なフィルターを独自で開発しました。ファビオはりんごジュースが大好きで、どうしてあんなにクリアなジュースができるかと不思議に思っていました。そこで、りんごジュース工場のフィルターを作っている会社に、プロセッコ用のフィルターを開発して欲しいと詰め寄ったのです。始めの1年目はトラブル続きでしたが、他メーカーが4~5回通さなければならないフィルターを、1回しか通さずにすむことが出来ました。葡萄の中にあるプロテイン、ビタミン、塩分を残すことで、品質が高く、個性のあるプロセッコになっています。
品質へのこだわりは、グラスの縁の「足」にも表れています。ワインと同じようにグリセリンが見えますが、それがクリーミーな味わいをもたらしています。酵母を選び低温でゆっくり発酵させることによってグリセリンは生まれます。
歴史
1969年
エノロゴの資格を持つピノ ザルデット(ファビオの父)が設立。ピノは当時珍しい単一品種によるワインを瓶詰していた。この年は、プロセッコがDOCに認定された年。
1982年
ファビオが、父と同じ醸造学校(イタリア初の醸造学校。有名な醸造家を多数輩出)を卒業。その後、父のワイン造りの手伝いを始め、今後はプロセッコ専門のワイナリーにするよう父を説得。単一品種によるプロセッコ造りに挑戦。
そのプロセッコを持って、イタリアのトップレベルのレストランにあちこちに持って回る。イタリアNo.1シェフのマルケージのレストランが最初の客となり、その店では最初の単一葡萄品種のプロセッコとなった。
2003年
新しいセラーを建設、新たな設備や技術を導入。