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Tasted at the property 12 months on from my last visit, my note for the Chateau d'Yquem 2005 is almost exactly the same. I feel that there is still just a little new oak to be resolved on the nose. But the palate is extremely well balanced, perhaps just a little nuttier than I remember from 12 months ago, with hints of white chocolate and creme brulee just appearing on the finish. This needs another decade, but it is a very serious Yquem in the making. Tasted April 2015.The Wine Advocate #225 (2016-06-30) | |
生産地 | フランス ボルドー地方 ソーテルヌ地区 |
商品名 | シャトー・ディケム |
作り手 | Chateau d'Yquem |
格付・認証 | A.O.C. ソーテルヌSauterne プルミエ・クリュ・シュペリュール |
生産年 | 2005年 |
色・タイプ | 白・貴腐ワイン |
内容量 | 750ml |
本数 | 1本 |
味わい | 甘口 |
ブドウ品種 | セミヨン 80%、ソーヴィニョン・ブラン 20% |
ガイドブック | パーカーポイント 97点 |
飲み頃 | 2020年~2060年 |
飲み頃温度 | 10℃~14℃ |
推奨保存環境 | 温度=8℃~12℃、湿度=70%~75% |
備考 | においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。 |
シャトー・ディケムの歴史
フランスの「ソーテルヌ」はハンガリーの「トカイ」、ドイツの「トロッケンベーレンアウスレーゼ」と並んで、世界三大貴腐ワインと言われています。その世界の貴腐ワインのトップに君臨するのが「シャトー・ディケム」です。
フランスはアキテーヌ地方ジロンド県ソーテルヌ村にあるリュル=サリュース家所有のシャトーで、ソーテルヌ・ワインに含まれます。もちろんソーテルヌの格付けにおいてもただひとつだけ別格扱いで、1855年のパリ万国博覧会にて制定されたジロンド県産白ワイン部門の格付けでも唯一「特別1級」プルミエ・クリュ・シュペリュールに指定されています。
シャトー・ディケムの歴史は古く、数百年の歴史を誇るボルドーでも最も古いシャトーの一つです。面積は100haほど、生産されるワインは毎年秋に6万3千~7万本程度とされています。ぶどう品種は、セミヨン80%、ソーヴィニョン・ブラン20%で、ぶどうは粒単位で丹念に手作業で選別され、オークの新樽で3年熟成された後瓶詰めされます。品質保持は厳密に行われ、ブドウの樹齢を高く保つことや生産を制限する為の手入れ、ここの畑から注意深く選ばれた接木を使っての2種類のぶどうの品種改良、畑に何回も通って房の中から完熟した貴腐果粒だけを摘むという特殊な摘果方法、絶対的な補糖拒否、全てオーク新樽使用、完璧さを維持する為に不作の年はイケムの瓶に詰めないスタイルを取っている。そのため生産されない年が存在し1930,51,52,64,72,74年などは造られなかった。よいヴィンテージのものは熟成に二十年以上かかるとされ、100年以上経っても、その輝きは失われないといわれています。
ソーテルヌ地方の中心部に位置するディケムは、たくさんの第一級シャトーに囲まれた畑を見下ろす小さい丘の頂きに雄大に広がっている。1785年から1997年までの間、このシャトーは、1家族によって所有されていた。アレクサンドル・ド・リュール・サリュース伯爵は、この広大なシャトーの経営責任者である一族の最も新しいメンバーで、1968年に叔父からこのシャトーを引き継いだ。1997年に、このシャトーは巨大なコングロマリット、モエ・ ヘネシーに売却されたが、この売却はリュール・サリュース伯爵の意義により成立せず、現在も彼が管理人である。 1999年よりLVMH(ルイ・ヴィトン、モエ、ヘネシー)グループの傘下に入った。
ソーテルヌが誇る世界最高峰の貴腐ワイン
ディケムの偉大さとユニークさには、いくつかの要因があることは間違いない。まず第一に、独自の微気候を伴う完璧な立地条件があること。第二に、リュール・サリュース家は、97Kmにも及ぶパイプを用いた精巧な排水システムを設置したこと。第三に、ディケムには、経済的な損失やトラブルを斟酌せずに、最も良質なワインだけを生産しようという狂信的とも言える執念が存在することだ。ディケムが、近隣の畑に比べてこれほど優れている最大の理由は、この最後の要因にある。
ディケムでは、1本の葡萄の木からたったグラス1杯のワインしか造らないと誇らしげに語られる。多くの場合、ディケムに6週間から8週間滞在し、最低でも4回の時期にに分けて葡萄畑をまわる150人もの摘み手のグループによって、葡萄が完全に成熟するのを待って一粒一粒摘まれる。1964年には、摘み手たちは、13回にもわたって畑をまわったが、不向きと見なされる葡萄を収穫しただけで、結局このヴィンテージではまったく何も生産しなかった。ワイン醸造をしているシャトーの中で、収穫全体を自発的に格下のワインにまわすところ、あるいはそれが経済的に可能なところはほとんどない。
熟成しても失われない新鮮さ。
ディケムは信じられないような熟成の可能性を持っている。ディケムのワインはあまりにリッチで、ふくよかで甘いために、その多くはいつも10回目の誕生日を迎える前に飲まれてしまう。しかし、ディケムが最高の飲み頃になるにはほとんどの場合15年~20年の年月が必要であり、偉大なヴィンテージは50年あるいは75年以上経っても、新鮮で頽廃的に芳醇さを備え続けているだろう。私がかつて飲んだことのある最も偉大なディケムは1921年ものだった。驚くほど新鮮で生き生きとしており、その贅沢さと芳醇さは決して忘れることは無いだろう。
こうした品質への情熱的なこだわりは、何も畑に限ったことではない。ワインは新樽の中で3年以上かけて熟成され、全収穫量の20%が蒸発により失われる。リュール・サリュース伯爵が瓶詰めできると見なしたワインでも、最良の樽からだけ厳しく選別される。1975年、1976年、1980年といった秀逸な年には、樽の20%が排除された。1979年のような困難な年には、60%のワインが外された。1978年のような手に負えないヴィンテージでは、85%のワインがディケムとして売るのにふさわしくないと判断された。 私の知る限り、これほど無情な選別過程を採り入れているシャトーはほかに無い。ディケムでは、芳醇さが少しでも失われることを恐れて、決して濾過処理を行わない
ディケムはまた「Y」(イグレック)と呼ばれる辛口のワインを造っている。これは特色のあるワインであり、ディケムらしいブーケを持ちながら、樽香が強く、味は辛口で、通常は非常にフルボディで際立ってアルコール度数が高い。力強いワインで、私の舌にとっては、フォアグラのようなコクのある食べ物と一緒に出されるのが最高である。ディケムは他の有名なボルドー・ワインと違って、プリムール、つまり先物で売られることはない。このワインは、通常はそのヴィンテージの4年後に、極めて高い価格で出荷されるが、費やされた労力、リスク、そして厳格な選別過程を考えれば、最高の値札に値する数少ない高級価格ワインの1つである。~ロバート・M・パーカーJr. 【ボルドー第4版】より~